芝浦工業大学の学生さん 御宿町岩和田にて発表会(2023年3月)

岩和田

御宿町岩和田地区にて、芝浦工業大学建築学科岡野研究室の学生さんによる課題発表会(第2回)を開催しました。昨年同様、御宿町町長をはじめ、全町公園課及び産業観光課の課長、漁協組合の組合長、岩和田区長、岩和田手づくりの会の皆さん、地域おこし協力隊の皆さん、そして地域で事業をしている方々など、老若男女40名程にお集まりいただきました。

発表会前の準備

発表会の場所は、今年も御宿岩和田漁業協同組合の2階会議室を無償で貸していただきました。昨年初めてこの場所を知って衝撃を受けましたが、窓からの景色が見渡す限り海!!何とも贅沢な風景です。

まずは午前中に大掃除!9時から岩和田手づくりの会の皆さまがお手伝いに来てくれ、床を掃き、机やイス、スリッパを丁寧に拭いてくれ、あっという間にキレイになりました。昨年は初めてだったので、想定していなかった掃除に手間取り、発表会前に一汗かきました💦 
机やイスの設営まで手伝ってもらい、本当に助かりました!
その横で、私の夫はせっせとプロジェクターとマイクのセッティング。

その後、SPAiCE COFFEEさんがやってきて、コーヒーやレモングラスティーの準備。その横に私もお配り用の手作りクッキーやマフィン、スコーンを配置。

2年目となると、ふいに想定していなかった作業が発生、ということがないせいか、だいぶ余裕ができ、準備時間ですら、みんなでワイワイおしゃべりしながら楽しく過ごせました。

発表会スタート

今年は学部3年生7名で、以下3つの設計プロジェクトに取り組みました。

  • メキシコ記念塔のバリアフリー化
  • 漁民アパートの利活用
  • 港倉庫群の利活用

メキシコ記念塔は、御宿を訪れる多くの方が立ち寄る絶景スポットなのですが、歩道部分には階段や砂利道があり、だれにでも優しい施設設計にはなっていません。御宿町役場から、バリアフリー化が課題とうかがい、学生さんの自由な発想でメキシコ記念公園全体のバリアフリー化をご提案いただきました。

現状は、景色を見るだけのスポットなのですが、そこに歴史記念館を作ったり、岩和田集落にある大宮神社からのトレイルコースを整備して、災害時の防災拠点の役割を担わせたり、所々にアスレチック要素を散りばめたりと、来訪者の滞在時間をうんと引き伸ばす工夫や地域の方々にとっても嬉しい提案が満載でした。
バリアフリー化については、新設する歴史記念館(現状の駐車場部分)の屋上から記念塔~東屋に至るまでを壮大なペデストリアンデッキで繋いでおり、現状の見晴らしの先を行く「天空の歩道」とでも言うべき、夢のある提案でした。

そして「漁民アパートの利活用」についてですが、学生さんがフィールドワークへやってきた昨年秋には空き施設となっていたのですが、非常に残念なことに年末に突然解体作業が行われてしまいました。

地域住人や観光客、移住者など様々な人が住まう場所、そして交流する場所として、丁寧にプランニングいただきました。マリンレジャーのレンタルやシェアキッチンなどの機能も加わり、賑わいの創出と海の目の前の立地を生かしたニーズに応える施設計画のご提案でした。

最後に港倉庫群の利活用についてです。岩和田漁港には、漁業関係者が利用するこのような倉庫群↓が約300mに渡り続いています。昨今の漁業後継者不足により、空いている倉庫も増えてきているので、これらの利活用で何ができるか色んなアイデアを出していただきました。

岩和田には、海水浴場の隣に漁港があります。夏にはたくさんの海水浴客、一年を通して多くのサーファーが訪れます。しかしながら、周辺にはお店が一店舗もありません。そこで、既存の倉庫を利活用し、その対面にはプレハブを置き、加工場やシェアキッチン、飲食店やお土産店などを設けて、商店街のような賑わいの通りを創る案を提案いただきました。

地元の人たちにとって身近な倉庫群ではあっても、それを利活用するなど考えたこともなかった、という声が多く聞かれ、実現性としては最もポテンシャルがあるのかな、ということを感じました。

集まる機会

昨年も、このバラエティ豊かで幅広い世代の方々が集まること、その行為自体が重要だな、と感じました。そして今年もやはり同じように実感したのです。2時間程の発表会とその後1時間の片付け・おしゃべりの時間が過ぎても、帰り際にはあるグループで立ち話を続けていました。昨年も同じ光景を目にしました。“集まる機会をつくる”って、大切なことですね。

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